アメリカではフィジカルセラピー(理学療法)でも筋肉骨格系の治療が行われていますが一般的に運動療法や電気、超音波などの治療を中心に行われます。日本では病院のリハビリがアメリカの『フィジカルセラピー』に当たるものなのですが、州によっては開業が認められているので病院の外で独立開業している施設もあります。また州によっては医師の同意書がなくても保険治療が適応になることもあります。
治療法に関しては運動だけでなく様々なを組み込んで手技治療を行う方も少数ながら見える様です。患者様から『TAIとフィジカルセラピーはどう違うのか?』良く質問をいただくのですが、治療法、運動などではなくライセンスの違いが大きな違いと思われます。カイロプラクティック医師は日本の病院、整形外科と同様にレントゲン、MRIなどの医学的な検査と診断を自ら行い治療することに対してフィジカルセラピーは診断、画像診断が法的に認められていません。現場の治療法に関しては個人差があるのでどの施設でどの様な治療が行われているかは非常にわかりにくいのが現状です。
機能運動性診断
腰痛などの医学的な診断ができれば次は何故この様な病気、状況になってしまったのかをさらに深く追求するために体の機能運動性を検査、診断します。例えば腰痛や椎間板のヘルニアなどをお持ちの場合、何故その症状を起こしたのかを体全体の機能性を調べることで分析することが可能です。ほとんどの場合本当の原因は痛み、症状の部位ではなくその他の部位に原因があります。
これは例えば高血圧や糖尿病などの診断名に対して、食生活、運動不足などの生活習慣が関与していることと類似しています。筋肉骨格系症状の場合も同様に今回の症状が起こってしまった。
上位の2つが理解できて『診断』が決まれば治療法も決まります。
手術を必要としない筋肉、骨格系の症状であれば手技治療、リハビリ、食事、生活の改善などを通じて回復が期待できます。
治療後の再発防止も同様で、診断の結果本当の原因が理解できればそれらの予防法も理解することができる様になるはずです。
治療と聞くと『通院して手技治療受けて楽になる』一般的なイメージをお持ちのかたが多いかもしれませんが、症状を解決するために最も大切なことは治療以前に診断です。そしてこのための検査、診断(diagnosis)を行うためには特定の医師免許が必要です。資格の有無を問わずどんな治療でも症状が軽減することがありますが診断無しで根本的な解決には検査、診断、治療が必要です。